ちくさ病院に転院する以前は、総合病院の外科医として、もっぱら手術を行う日々を送っていました。当時手術以外で患者様と関わる機会は少なく、新たな知識・経験を得ることに飢えていました。加えて、手術で関わる患者様はメスを入れて機能回復が望める若年層の方々が中心。高齢化が進む日本において、この先も必要とされる医師であり続けるためにと覚悟を決め、内科への転科とちくさ病院への転院を決めました。内科を選んだ理由は、おいくつでもどんな症状でも、より多くの患者様の治療に関われると思ったから。訪問診療や高齢者専門外来など、未来を見据えた医療活動を行う加藤理事長の考え方に、共感できたことも、ちくさ病院を選んだ大きな要因でした。
自分たちで言うのも変ですが、ちくさ病院は未来を予測して、高齢化社会で求められる在宅医療に先回りして取り組む、将来性のある病院です。理事長がちくさ病院をスタートした当時は、在宅医療の注目度は低く医学部の授業で取り上げられることもありませんでしたが、現在は寄り添う医療を実現するうえで欠かせない医療手法として組み込まれていますし、少しずつ研修医の研修先としても認識されるようになってきました。未来の医療の常識を作るモデルケースとして、もっとちくさ病院の取り組みを知っていただきたい、もっとちくさ病院の名を知る方を増やしたい、というのがいまの私の目標です。そのためには、看護師・医療事務・医師・ケアスタッフなど、チームちくさが今まで以上に一丸となって患者様の生活を支え、患者様にも新たなスタッフからも選ばれる病院づくりに取り組まなければいけない。医師として、職種に関わらず支え助け合える環境づくりに、これからも取り組み続けます。